携帯「実効速度」競争時代へ

2016年はケータイ業界が大きく変わる年だと言われている。その変化の一つが、通信速度の表記方法だそうだ。これまで「最大速度150Mbps」などと表記されてきたが、これからは実効速度が併記されるという。
スマホの普及に伴って、携帯電話各社が公表する最大通信速度と実効速度がかけ離れたものになり、消費者からの苦情、相談が増えたそうだ。また携帯電話事業者やメディアが独自の手法で速度を計測するため、消費者が計測結果を比べて事業者を選ぶことが難しかった。
そのため総務省は2013年11月、「インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会」を作り、中立的な実効速度の計測・公表方法の検討を始めた。そして昨年7月14日、各社共通の速度計測手法と実施プロセスについてガイドラインをまとめた。
このガイドラインに基づき、昨年10~12月にかけて、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が、全国1500か所で自社の通信速度を計測し、その結果をこの年末年始に相次いで公表した。しかし計測場所や時間が事業者ごとに異なるため、実効速度を3社横並びで比べることはできない。発表された数値だけを見れば、KDDIが平均で最も早く、ソフトバンクが最も遅いが、あくまでも「目安」である。
このようにたくさんの課題はあるものの、今回のデータ通信速度表示は大きな一歩となった。すでに各社のホームページでは通信速度に言及する際、今回計測した実効速度が併記されているという。今後、カタログやテレビCM、外交広告などにも反映されるとのこと。
今後は一般消費者に実効速度に関する取り組みが徐々に認知され、意識されることで業界全体が実効速度、体感速度競争にシフトしていきそうだ。